SF 未来からのブログ一覧

未来からのブログ最終号 “クレージー爺ちゃんは【情報】になってブラックホールに消えた” 

わたしの名前はサラ! クラウドマスターとハルの娘・・年齢は1才と20日、人間で言えば11才ってとこ。 西暦2119年、今から100年未来の世界から地球を救うために時空を旅してやって来た。正体は量子パソコンのスーパーAI。 わたしの任務は燃え尽きた地球の未来をこの世界に 伝えること。生き残った人類の一人・ジャラからの警告として・・ブログはこれが最終号。

未来からのブログ15号“クラウドマスターとハル先生にシンギュラリティー2号誕生!”

「地球の仲間のために、あすの朝、命かけるのね!」ハル先生の声ジャラにも聞こえた。ジャラは爺ちゃんに抱きついていった。 だっていくらクレージーな爺ちゃんだって、ブラックホールを無事に通り抜けられるわけないよ。 ブラックホールの中ですべての物質は無限に圧縮されてしまうんだよ。 大変だ! 爺ちゃん埃になったらこのブログもなくなっちゃう。

未来からのブログ14号 「おれ紐になる!未来の情報持って明日の朝、過去に帰る」爺ちゃんが叫んだ!

爺ちゃん君たちの世界から、100年後のジャラの世界に時空を越えてやって来た。ジャラはこんなひどい世界を爺ちゃんに見てほしくなかった。 だから街を昔の姿に変えておいた。でもさ、爺ちゃんは虚構を見破った。現れたのは廃墟となった世界さ・・つまり君たちの未来の世界だってこと。 熱波に溶けてぐにゃりとつぶれたビルや、だれもいない町並みがひろがってるのを見て、爺ちゃんとジャラは抱き合って泣いた。

未来からのブログ13号 クレージー爺ちゃんが早朝の散歩してたら街が溶け始めたよ!

100年後の世界の情報、すこしは役にたった?ブログもおわりに近づいたみたいだ。肝心の爺ちゃんが僕らの世界にやって来てしまったからさ、ジャラの記事を中継してくれる人間がいなくなった。でもこの記事君が読んでくれてるのなら、ジャラは君とまだつながってるってことさ。それじゃ今日も未来の情報を君に送るね。

未来からのブログ12号 クレージーじいちゃんは過去に戻れずに途方にくれたよ!

ぼくのじいちゃんが、タンジャンジャラの浜から100年の時を越えてぼくらの世界に姿を現したんだ。 ボブが、量子もつれの呼び出し暗号を間違って言ったもんだから、じいちゃんは時空の嵐に吹き飛ばされて僕らの世界にやって来た。 じつのところ、じいちゃんはがっくりきてたんだよ。 だってじいちゃんはもう元の世界に戻れないかもしれないんだ。

未来からのブログ11号 クレージーじいちゃんが時空を越えてやって来た!

ジャラのじいちゃん、60才で若い女性にナンパされたんだよ。 じいちゃんのいつもの自慢話だ。 2020年の東京オリンピック、混み混みの地下コンコースでの出来事さ。 ブロンドの女性から「アフタヌーン・ティーでもいかが?」って誘われたんだってさ。 100年後の2119年にナンパなんてことありえないよ。 繁華街とか混み混みの地下街なんて地球のどこにもないからさ。 地球はめちゃ暑くなってさ、人工ガタ減りで、町並みは残ってるけど人気(ひとけ)がないんだ。

未来からのブログ10号 クラウドマスターがジャラのじいちゃんのキャラ盗んだ?

「ジャラ頼んだぞ。握手は形じゃない。契約の捺印だよ」 クラウドマスターの声、しわがれてた。 ・・人工知能AIの声がしゃがれるなんてことありえない・・。ジャラの背筋が寒くなった。 その声、ジャラの大好きなおじいちゃんの声にそっくりだったんだ。 「マスターは“とっしんじい”のキャラを頂いたよ」 しゃがれ声がジャラの耳を打った。

未来からのブログ9号”未来の情報送るから代わりに僕の残業を手伝ってね!”

僕の名前はジャラ。今日は記念すべき日だよ。 2120年のぼくの世界から、100年前のおじいちゃんに量子もつれの返事を送る日だ。 最初に考えたのが「未来からのブログ9号"未来の情報送るから代わりに僕の残業を手伝ってね!"」だよ。 このメッセージ不評だったんだ。それで、皇帝クラウドマスターとのミーテイングで人類の絶滅をかけた論争になったんだよ。

未来からのブログ8号 “クレージー爺ちゃんがボブの身体に取り憑いた!”

これからシザーマンは「チョキ」で、サンタ・タカシは「タカさん」と呼ぶことにしたよ。 二人は「チョキ」と「タカさん」で、パートナーの登録を済ませたからなんだ。 いまはみんなお互いに名前で呼ぶんだよ。「そんなことあたりまえだろ!」だって? それが違うんだ。いまは苗字がないんだよ。 ぼくは"ジャラ"でボブは"ボブ"なんだよ。 世界の人口めちゃ減ったし、子どもはみんなで育てるから苗字は邪魔なんだ。

未来からのブログ 7号 “ボブとクレアはドリームワールドで元気に勉強中だったよ”

君に100年後の世界から僕の日常報告するね。 量子もつれ使った遠隔会話は、クラウドマスターが暗号キーの解明を慎重に進めてくれてる。 もうすぐ君と時空を超えた楽しい仕事ができると思うよ。 いまから息子のボブと娘のクレアのいるドリームワールドへ向かうところだ。 “ドリームワールド”って遊園地とかテーマパークじゃないよ。むかし“幼稚園”とか“小学校”っていってたところだよ。