この世の果ての中学校  一章 ハッピー・フライデー「ペトロの誕生日」

 筒井俊隆のSFファンタジー

 の~んびりした人類絶滅小説です。

 地球に生き残った六人の子供たちが

 命を無くして幽体に身を移した両親や

 人工知能・AIになった先生たちに教育されて

 助け合いながら

 逞しく

 成長していくお話です。

 子供たちの戦いの相手は、知的病原体、魔女、異形のもの、アンデッド、それにブラックホールに暮らしている神様たちです。 

プロローグをまだお読みでない方は、こちらからどうぞご覧ください。

この世の果ての中学校 プロローグ「ついにあいつがやって来た」

毎週、新しい章が公開されます。

長編になりますので、ゆっくり読んでくださいね。

1章 ハッピー・フライデー「ペトロの誕生日」

 今日はハッピー・フライデーだ。
 ジュニア・スクールの金曜日は特別な日、朝から自由学習だ。

 その日の担当がハル先生なら「ファンタジーア」で幻想遊びが出来るし、カレル先生なら「パラレル・ワールド」へ跳んで、危ない異世界の探検かもしれない。 

 月曜日から木曜日までは、ハル先生の宇宙物理とカレル先生の生命科学、それに校長先生の歴史と政治だ。

 毎日とても難しい勉強が続くので、生徒たちは、金曜日を「ハッピー・フライデー」と呼んで、その日がくるのを待ちかねていた。

 もし校長先生がやって来たら大変だ。

 ハッピーフライデーなのに、政治の勉強が始まる。 

 ドームの中には、僕たち中学生が六人と、両親入れても全部で16人しかいない。

 あとは3人の先生と医務室のおばさんだけだ。

・・政治なんて勉強する必要ないのにな・・といつもペトロは思う。

「お早う!」

 ドアから顔を覗かせたのは、美人のハル先生だった。

「やったぜ!ファンタジーアでバーチャル・ゲームだ!」喜んだ匠が片足跳びでハル先生のまわりを飛び跳ねた。

 先生は教壇にツツーと登ると、胸に抱えてきたナノコンをデスクの上に、「どん!」と置いた。 

 でっかい音が教室に鳴り響いて、大騒ぎしていた生徒たちは、慌てて席に着いた。

 ハル先生はナノコンを開いて、画面のボードをやさしく叩いた。

 教室の正面のブラックボードが点滅して、2文字のフレーズが浮かび上がった。

   「MY WORLD

 みんなの視線がボードに集まるのを待って、ハル先生が怪しげな話をいきなり始めた。

「みんなの創ってる『マイワールド』なんだけどさ・・そろそろお互いに交換会を始めたらどうかなと思いついたの。

みんなの秘密の世界だから、他の人を招くのは、とても勇気がいることだと思う。

でもお互いをもっとよく知るために、たまには心の中をさらけ出すことも必要じゃないかしら。

どうでしょう、どなたか思い切って自分から手を上げてくれる人はいないかしら?」

 ハル先生の目が、優しく探るように生徒たちを見つめていく。

 咲良とエーヴァとマリエは下を向いて、先生の視線を避ける。

・・せっかく創り上げた秘密の世界だ。誰だって、他人に見せたいなんて思うわけないじゃないか? ハル先生、一体、何考えてんだよ・・

ペトロは無関心を装って、目線を斜め上の天井に向ける。

 ハル先生の目がぎらりと光って、1オクターブ甲高い声が飛び出した。

「そうだ、だれか今週か来週がお誕生日の方はいなかったかしら」

 先生の視線が彷徨って、ペトロのところで止まった。

 そのまま視線が動かない。

「これやばい!とてもやばい」

 ハル先生にやさしく見つめられるとペトロはどぎまぎしてしまう。

 ハル先生は変わっている。

 どこへ行くときも愛用のナノコンを大事そうに胸に抱えている。

 少しでも時間があればナノコンを開いて、宇宙の方程式の計算を始める。

「これはスーパーコンピューターを持ち運びできるようにナノ・サイズに縮めた量子コンピューター、私の可愛い『ナノコン・ハル』よ」

 ハル先生はさらりと言う。

 先生はまるでカタツムリみたいだ。

 ナノコンの中で寝泊まりでもしているみたいに決して身体から離さない。

「誕生日が近いのは誰だって?」  

 そんなの、あさっての日曜日がペトロの誕生日だということぐらいみんなが知ってる。

 僕の家のバースデー・パーテイーにみんなを招待してるんだから。

 そのことをハル先生も知っていて試しているんだ。

 ペトロがマイワールドにみんなを招待する勇気があるかどうかをだ。

 これは誕生日に「僕んちへどうぞ」というのとは訳が違うぞ。

 マイワールドへの招待は自分の内なる世界への招待だから、普段考えていることがなにもかも知られてしまう。

 もしも手を上げて、次の日曜日が誕生日です、と言ったら「THE END」だ。

「それではペトロの世界に案内してもらいましょう。きっと忘れられない誕生日の記念になるわよ」

・・先生はそう言うのに決まっている。

 ペトロは仲間にとても好き嫌いがある。

 好きな子には、誰にも内緒で来てほしいし、嫌いな奴には来てほしくない。

 好きなあの子は恥ずかしくて誘いにくいし、嫌いな奴は誘いたくないし・・

 だから今まで誰一人マイ・ワールドに招待したことがなかった。

 他のみんなだって、同じ気持ちだと思う。

「どうしよう」ペトロは悩んだ。
 

「そうだ!あの手だ」

 アメリカのナパ・バレーからやってきてまだ1年だ。 

 まだ間に合う。

「にほんご、たいへんむつかしい。ハルせんせい、なにいってんのか、さっぱりわからん」

・・振りをした
 

 そのうち、みんながじっと僕を見つめ始めた。

「とぼけるなよペトロ、わかってんだろ」

 匠が横から、僕の脇腹をつついた。

「止めろよ、匠」

 ペトロは、匠の手を払いのけて気がついた。

 誕生会には全員を招待したんだから、マイ・ワールドへの招待も好き嫌いがいえない筈だ。

「どうしよう・・」

 悩んで、考え込んだペトロをみて、美人のハル先生がにっこり笑って、ウインクした。

 ペトロの身体を電気が走った。

「はい! 先生」

 ペトロの右手が勝手に上がってしまった。

「しまった!」と思った時はもう遅かった。

 いつもの手でハル先生にまたやられた。

「あっ!ペトロが手を上げてくれました。それではみんなでペトロにお願いして、お誕生日のお祝いに、いまから『ペトロの世界』にお邪魔することにいたしましょう」

 ハル先生がすかさず言った。

「ハル先生!何がお祝いだよ!僕の気持ちなんか知らないくせに、先生が勝手に決めてるだけだよ」

 慌てたペトロが日本語で喋った。

「わたしもペトロのにほんごわからない」

 ハル先生はペトロの必死の抗議を無視して、ファンタジーアの郵便配達にスマホで予約まで入れてしまった。
 

・・マイワールドは、それぞれの心の中で作られる小さな世界だけれども、実は「ファンタジーア」という無限に広がる幻想の世界の中に存在している。

 ファンタジーアは咲良ちゃんの両親が僕たち六人のために作りだした世界だ。

 昔よく遊んだバーチャル・リアリテイーに似ているが、こちらは現実に存在する世界だ。

 咲良ちゃんのママがファンタジーアの女王で、ファンタジーアの隅々まで支配している・・ 

「あれ?なにこれ!早すぎる」

 教室の窓の外、校庭の空に真っ赤な空飛ぶ自転車に乗った郵便配達のおじさんが現れ、校庭に舞い降りてきた。

 まるで、ハル先生と打ち合わせておいたみたいだ。

 おじさんは自転車を校舎の入り口の壁に立てかけ、駆け足で教室に入って来た。

 ハル先生に軽く挨拶して、ペトロを見つけると、赤い鞄からマイ・ワールドの鍵を取り出し、そっと手渡してくれた。

 ペトロの鍵はブラックだ。

 みんなのマイワールドの鍵は、色違いにしてあって、誰にも勝手に侵入されないように、ファンタジーアの郵便配達が預かって、管理事務所の金庫に大切に保管していた。

 ペトロが鍵を受け取ったのをみて、咲良とエーヴァとマリエがすっかりその気になった。

 ”ちょっと変わった男の子”ペトロの空想の世界を早く見たくて、ウズウズしていた。

 生徒会長の裕大と、ペトロの宿敵・匠は・・「どっちでもいいよ」と興味なさそうな振りを装っている。

 本心では、天才ペトロのブラックな世界を覗いてみたくて仕方がないはず。

 ペトロは受け取った鍵で胸の内ポケットを開けると、マイワールドに繋がる通廊の先っぽを慎重に引っ張り出した。

 風船のような黒い袋が、プーッとみんなの背丈くらいの大きさに膨らんでいった。

・・僕の世界の静けさが天敵・匠の手で破られる・・

「内なるペトロよ、御免!」

 ペトロはすっかり諦めて、マイワールドで留守番をしてくれてる筈の分身、影のペトロに謝った。

 それから、風船の表面に触って小さなゲートを作り上げた。

 ゲートの奥には深い暗闇が広がっていた。

「みんな順番に並んで入ってくれ! いいね、乱暴にしないでソッとだよ」

・・なるようになれだ!・・

 ペトロがすっかり諦めたとき、ハル先生がそっと近づいて来た。

 ペトロの身体を後ろから両腕でふわりとハグして、とっても甘い声で囁いた。 

     

              「LOVE YOU!」
  

 ペトロの視界が一気に晴れた。

 ・・よっしゃ、やったろうやないか!・・ 

《警告! ここはペトロの世界への入り口です。ペトロの許可無く無断で侵入した者は厳しく罰せられます》

 黒い風船に真っ赤な注意書きが現れた。

 赤い文字は血の流れのように滴り落ちている。

「ペトロ、入ってもいい?」

 匠が、嫌に丁寧に聞いてきた。

 でも、その顔はハル先生の前では断れないぞ、と言っていた。

 匠は運動神経が抜群で、ペトロは100m走でも、箱飛びでも、それに宇宙遊泳でも、いくら頑張っても勝てない。

・・そのうえ空手の名人らしいぞ・・

 悔しいから、あまり好きじゃない。

 でもいまは、ハル先生やみんなの手前、大きな心の天才ペトロが、そんな小さな事で入場を断る訳にはいかない。
 

 ペトロはゲートの入り口を片手で支えて拡げ、もう一方の手で鷹揚にOKのサインを出した。
 

 宿敵・匠が「悪いな、それじゃ」

 生徒会長・裕大は偉そうに「おーす」 

 咲良とエーヴァとマリエが「お邪魔しまーす」

 適当な言葉を並べて、みんながペトロの心のゲートをくぐり抜けていった。
 

 最後に残ったペトロが、ハル先生を振り向いて「あれ?先生は来ないの?」と尋ねた。

「先生は大人だから、子供のマイ・ワールドには入れないの。教室でお留守番よ。あと、ペトロにお任せしますから、みんなをよろしくね」

 ハル先生の勝手な答えが返ってきた。

「わかった。それじゃ先生は僕の風船ゲートのお守りをしっかりお願いしますよ。出口が消えると迷子になって、永久に帰れなくなるからね」

 ハル先生が大きくうなずき返すと、安心したペトロは風船ゲートに飛びこんでいった。
 

 先生は残された風船ゲートを、教室の隅っこに運んで、二つの机で挟んで動かないように固定した。 

 それから、教壇に登り、机の上のナノコンに向かって座った。

「さー、行くわよ!」

 派手に腕まくりをすると、先生は「宇宙の方程式」の計算を開始した。 

 しばらくするとハル先生の姿はどこかにかき消えて、机の上のナノコンの画面で、キー・ボードだけが勝手に動いていた。 

 誰もいなくなった教室に、カタカタという乾いた音がいつまでも響いた。
 

 裕大が先頭に立って一団は暗闇を進んだ。

 遠くに薄明かりの出口が見えた。

 トンネルを抜けると、そこは大きな広間だった。

「ペトロの神殿にようこそ!」

 いつの間に先回りをしたのか、黒い燕尾服に身を固め、白いシルクハットを被ったペトロが現れ、優雅に身を屈め、挨拶をした。

 そこは中世の聖堂を再現した広い空間「ペトロの神殿」の真ん中だった。

「ずっとここでお待ちしておりましたよ!」 

 神殿の奥にある祭壇の前に据え付けられた玉座から低い声が響いた。

 玉座の腕おきに偉そうに片肘をついた黒い影が、暗い顔をゆっくりとこちらに向けた。
 

 その顔はペトロにそっくりだった。

「僕のアバターだよ。いつも代わりに、留守を守ってくれてるんだ」

 ペトロがみんなに分身を紹介した。

「お疲れ様、その玉座、僕に譲ってくれるかな?」

 ペトロが頼むと、分身は生徒たちをじろりとひと睨みしてから玉座を降り、神殿の最深部に向い、おぼろの闇に消えていった。

「なんだか、本物より分身の方が威張ってるみたいだぜ!」 

 誰かがそう言ってククッと笑った。

・・その声は間違いなく、匠!・・

 ペトロは玉座の前に立つと、背筋をピンと伸ばして匠を睨み付けた。

「ここは僕のくつろぎの場所だ。頭にくることがあるとここへ来て怒りの対象を幻想で創り出して、厳しく処罰するんだ。たまには処分しちゃうことだってあるぞ」

 もう一言ペトロが付け加えた。

「ここはペトロの内なる世界、僕のやりたい放題だ!」

「ヤベー」匠が思い切り首をすくめた。

 いつもの二人のやりとりに、全員が思わず吹き出した。

 笑い声に釣られて、どこか近くから小さな笑い声が聞こえてきた。

 ペトロの座っている玉座の脇机に不思議な形の楽器ケースが立てかけられていた。

 ケースの中で、笑い声が聞こえる。

 気がついたマリエが楽器ケースに近づいて耳を傾けた。

「あら、この中にいるあなたは何者?」

 マリエが尋ねた。

「僕の友達だよ」

 ペトロが答えて、立てかけられた楽器ケースの蓋をゆっくりと開けた。

 そして、ケースの中からヴァイオリンを大きくしたような弦楽器を取り出した。

 それは丸く膨らんだボディーが二つあって、その上にネックと頭が一つだけ付いている不思議な形をした弦楽器だった。

「これはガンバという昔の楽器だよ。ママが得意の弦楽器なんだけど、一人で合奏できるように、ボディーを二つにして双子のガンバを作ったんだ。双胴で音量が倍増して、低音を重ねて力強く響かせるんだ」

 二つのボディーは鮮やかな赤と緑に色分けされていた。

 ネックには六本の弦が張られていて、赤い弦は赤いボディーに緑の弦は緑のボディーに三本ずつに分かれて繋がっている。

「御挨拶だよ。二人とも出ておいで」

 ペトロが声をかけると、赤いボディーからは赤い服を着た小さなピエロが、緑のボディーからは緑の服を着た小さなピエロが飛び出してきた。

「こんにちはマリエ、俺たち双子のアーテイスト」

 ピエロはみんなの前にやってきて、二人一緒にぺこんとお辞儀をした。

 それから、両手をつないで、時計回りに回転を始めた。

 スピードが上がり、二人の身体が白くぼやけていった。

 最後に、白い生地に赤と緑のストライプ入りのピエロが一人現れた。

 一回り大きくなったピエロは、ケースから折りたたみの椅子を取り出して組み立て、そのうえに座り込んだ。

 ピエロはガンバを両足でがっちり挟み込んだ。

「準備OKだ」ピエロがペトロに伝える。

 ペトロは脇机から指揮棒を取り出し、玉座の前に立つた。

 そして、神殿に響き渡る声で開演を宣言した。

「ご来場の皆様、ウエルカム・ページェント《ペトロの一夜》の始まりです」

 五人の小さなゲストから拍手が飛んだ。

 匠がピュッと口笛を吹いた。

 ペトロは台座の脇を指揮棒でトントンとたたいて、ゲストに静寂を促す。
 そして、ゆっくりと指揮棒を宙に持ち上げた。

 ピエロが指揮者の一振りを待ち構える。 

 ペトロが一気に指揮棒を振り下ろした!

 ピエロの右手がしなり、双胴のガンバを激しく打ちたたいた。

 ガンバの二つの胴体から、低く怪しげな旋律が鳴り響いた。 

 ペトロの大好きな曲、ムソログスキーの「はげ山の一夜」だ。 

 誰もいない筈の神殿の奥からオーケストラの伴奏が流れ、薄闇の天蓋から甲高いコーラスの声が降ってきた。

 ガンバが通奏低音を響かせると、生き残った緑の森の精霊たちが集まって、神殿の暗闇でひそひそ話をしている。

 ペトロの指揮棒が風を切り裂いた。

 ガンバの赤のボデイからは赤い色の光線が、緑のボデイーからは緑の光線が神殿の天蓋に向

けて放たれた。

 空中で二つの光線が交わると黄金色の文字が鮮やかに描かれ、宙に流れていく。

  《ペトロのホラーの世界にようこそ!》

    《WELCOME 咲良!》

    《WEKCOME 裕大!》

    《WELCOME エーヴァ》

    《WELCOME 匠》

    《WELCOME マリエ》

 ゲストの名前をペトロが朗々と読み上げ、生徒が歓声で応えていく。

 突然、ペトロの形相が変わった。 

 暗くゆがんだ顔が暗闇に浮き、指揮棒が苦しげに、宙に舞った。
 

 ピエロの腕がしなり、弓を弦に激しく叩きつける。

 “ギギッ! ギギッ! ギギッ!”
 

 耳障りで、不快な音が神殿に響き渡った。 

 ペトロの魂が叫び声を上げ、魔界を目覚めさせ、異形の者達を呼び集める。

 漆黒の闇を、怪しく光る魔物の影と甲高い魔女たちの叫び声が飛び交った。 

 マリエとエーヴァが耳を塞いで、その場に座り込んだ。

 絶滅したいのちが群れ、暗い地の底から蘇り、神殿の床を突き破ってにじみ出してきた。

「命を返せ!どうせ食われる命ならこちらから先に食い尽くしてやる」

 器を亡くした命の群れが神殿に蘇り、闇を飛び、病原体となって人間の四肢を襲い、内側から食い尽くしていく。

 死んでも死に切れない人間の抜け殻、アンデッドがゲストにささやきかける。

 みんな死んだ! おまえの兄貴も弟も、可愛い妹も、ほら、あの仲の良かった遊び仲間も。

  みんな死霊となって、うじゃうじゃここにいるぞ。

 どうしてお前だけ、生き残った?

  生き残ったおまえの魂をよこせ! フレッシュでうまそうなおまえの魂だ!

 異形の者達が、生き残った子供たちを闇の世界に誘い込もうと、上空から襲いかかって来た。 

 五人のゲストは魂を両手で抱え込み、悲鳴を上げて逃げ惑った。

 ペトロのアバターが宙に現れ、怪鳥に姿を変えた。

 禿げた怪鳥が匠の頭上を舞い、鋭いくちばしを振るわせた。

 匠は頭を抱えて、しゃがみ込んだ。 

「ペトロ!そこまでにしなさい」

 咲良が大声を上げた。

 咲良はファンタジーアの王女、幻想を操るサラ一族の娘だ。

「ペトロ、ファンタジーアの力で人を傷つけてはだめ」

 咲良の一声がペトロの理性を呼び戻した。

「宴は終わりだ。闇のものたちよ、闇に戻れ!」

 ペトロが叫び、異形の姿が消えると、神殿の奥でシンバルと大太鼓、小太鼓が騒ぎ始めた。

 双子のガンバから二色の光が放たれ、宙空に再び黄金の文字を浮かび上がらせた。

 《内なる異形の者の逆襲で、人類は希望を使い果たした》
 

  黄金の文字が飛び散り、天蓋にぶつかり、消えていった。

  ペトロは玉座に立ち上がり、両手を高々と上げ、身をよじって絶望を表現した。

  広場に向かう神殿の扉が重々しい音を立てて開き、朝の明るい光が神殿に差し込んできた。

「夜明けとともに魔物達は魔界へと帰って行った。そして世界は平穏を取り戻した」
 

 終演の宣言を済ませると、ペトロは燕尾服を脱ぎ捨て、指揮棒とともに天井に放り投げた。

 アバターが現れて衣装を受け止め、暗闇を求めて姿を消した。

 ピエロはゲストに手を振りながら双子に戻り、ガンバの双胴に飛び込んでいった。

 ジーパンとTシャツとスニーカーに戻ったいつものペトロが玉座から降りてきて、宿敵、匠に聞いた。

「匠、どうだった? 少しは涼しくなった?」

「すごかった! でもあの魔物たち、まるで本物みたいで怖すぎるから、絶対アンコールはしないよ」
 

ペトロがにやりと笑って匠を追い詰める。

「でもね、あのホラーとアンデッドは僕の創ったものじゃないんだ。ここんとこどこかから勝手に現れるんだよ。多分ドームの隙間から潜り込んで来たんだ」

・・「あれってもしかして・・本物だよ!」

「冗談止めろよ!」

匠がぶるっと震えた。

ファンタジーアのどこかに、最近ホラーやアンデッドが住みついたと言う噂が大人たちの間で流れていた。

・・廃墟と化した世界の果てから、異形のものたちが、生身の人間の匂いをかぎつけて、ここドームの中へ潜り込んできたらしい・・と。

 そんな噂があることを知っていたのは、六人のうちでファンタジーアの女王の娘、咲良だけだった。

 ペトロに案内されて、五人は神殿から小さな階段を下りて、細かい砂が敷き詰められた広場に出た。

 白い砂が朝の日差しを浴びてきらきら輝いていた。

「全隊、集合、整列!」
 

 ペトロの一声で、広場に散らばって寝転がっていた兵隊が起き上がり、横一列に整列して、生徒たちを出迎えてくれた。

 ペトロの創り上げたおもちゃの兵隊たちだ。

 ペトロが号令をかけた。

「右向け右、小隊前へ! 一、二、一、二」

 兵隊が前進を始めると、ペトロは古い日本の童謡を歌い出した。

「♯ヤットコヤットコ繰り出した、おもちゃのマーチがラッタッタ♭」

 ペトロはガンバ演奏家のママに似て音楽が大好きなのに、歌を唄うと調子外れだ。

 兵隊たちの行進が乱れて、方々でガチャガチャとぶつかり合った。

 ペトロのそばで匠が小声で「おもちゃのマーチ」を歌っていた。

 匠はペトロがびっくりするほど歌がうまかった。

「匠、一緒に歌わないか」

 ペトロが思い切って声をかけた。

「よっしゃ、任しとけペトロ!」

  匠が喜んで、大きな声で歌い始めると、兵隊たちは二列に並んで整然と行進を始めた。

 交互に足を規則正しく前方に繰り出し、片腕は鉄砲を上手に上げ下げしている。

 匠が歌うのを止めると、行進を止めて、その場でピタリと整列した。
 

 続きをペトロが歌うと兵隊はあちこちに散らばってしまう。

 匠が歌うと集合して、また整然と行進をする。

「うぐぐっ!」

 笑いをこらえていた裕大がたまらず噴き出した。

「フギャー!」

 咲良とマリエとエーヴァは地面に転がって笑った。

《おもちゃのマーチ》はペトロが故郷のサンフランシスコを離れて、一家三人でドームに避難してきたとき、カレル先生から日本語の勉強のために聞かされた日本の童謡だった。

 出だしのフレーズが面白くて、思わずパパと一緒に歌った曲だ。

 パパも歌は下手だった。

「僕は科学技師のパパの血を引いたんだ。科学は得意だから歌は下手でいいんだ」

ぺトロはそう言ってパパを喜ばせたが、そのパパがここんところ家の中で姿が見えない。

 多分ドームの地下の研究室にでもいるんだと思う。

 すこし寂しいので、ペトロはここへ来てはおもちゃの兵隊を唄って、パパを忘れないことにしている。

 ペトロが指揮して・・全員でおもちゃの兵隊を唄った。

 ・・午後の日差しが強くなってきた。

 広場の向こうには、大きく深い森が拡がっていた。

「あの森は肝試しの森だよ。森のなかに秘密の仕掛けがいっぱい隠されているんだ。一人ずつ順番に探検に出かけてみない? 退屈はさせないよ」 

 ペトロがしつこくみんなを森に誘ったけれども、全員顔を見合わせて動かない。

・・ペトロのことだ、とんでもないことを仕掛けているのに違いない・・

 最初に匠が逃げだした。

・・もう騙されないぞ。

 あの森はブラックな世界に決まってる。

 ペトロの神殿でさえ、あの凄さだ。

 あの森に踏み込んだら、二度と学校には戻れない。

 ペトロと顔を合わせたらやばい。

 魔界に連れて行かれっちまう。

 逃げるが勝ち!・・

 匠はペトロに気づかれないように、みんなからそっと離れ、一人でペトロの世界の探索を始めた。

 森の入り口のすぐそばに、一本の巨大な菩提樹が空に向かって伸びていた。

・・緑の木なんて、とうの昔に消えちまって地球のどこにもないのに、ペトロの奴、すげーもん創りやがった・・

 匠は空に届きそうな巨木を眺め上げてから、幹に沿って視線を下ろした。

 地面に近い太い幹の処に、祠のような大きな穴が空いていた。

 祠は誰も入れないように、白く塗った木製の可愛い柵で囲まれていた。

「なに? これ」

 匠は思わず祠の中を覗き込んだ。

 祠の穴の向こう側に不思議な世界が広がっていた。

 青と緑と赤の光のモザイク模様でできあがった小さな庭園。

・・凄い、この中、ペトロの幻想空間・・

「祠の向こうに別世界が見えるよ!」

 匠は、大きな声でみんなを呼んだ。

 ペトロが大慌てで、駆け寄ってきた。

「ここはだめだよ!」と、顔色を変えて叫んだ。

「ここは森の中の森だよ。僕のプライベート・ゾーンだ。ここだけは絶対、誰も入れない!」

 ペトロが祠の前で両脚を踏ん張って、集まったみんなの前に両手を拡げた。

「なーんだ。つまんねーの!」

 匠がぼやいて、大げさに片足で土を蹴飛ばした。

「小さな柵に守られた可愛い祠!ペトロはここで一体何をお守りしてるの?」

背の高い咲良がペトロの頭越しに祠を見つめた。

「マリエ、ここ怪しいわよ! サラ一族の娘として、見過ごすことなどとてもできませんわ」

  咲良が一歩祠に近づいた。

 マリエも我慢できなくなって、ペトロの隙を見て、祠に三歩、近づいた。

「あらっ! 中からだれかの溜息が聞こえるわよ! ちょっと、静かにして」
 

 みんなが黙り込むと、祠の中からうっとりと囁く声が聞こえた。

「なんて素敵なとこなの。陽だまりに緑が一杯。花の甘い香りに包まれて、エーヴァはここで眠りましょう」

 匠が見つける前に、エーヴァが祠の穴に気が付いて、柵を乗り越えて勝手に中に入り込んでいた。

  みんなの視線がペトロに向けられた。

「頼むよ、このなかペトロの天国だろ? OKしてみんなを入れてくれよ」 

 生徒会長の裕大にそこまで言われても、ペトロは首を横に振った。

  マリエと咲良が目配せをした。

 二人はペトロにそっと近づいて・・両側から同時にウインクした。

 ペトロのおつむがパチンとはじけた。

 もう一度パチンとはじける音がして、祠の柵が勝手に開いた。

「また、やられた!」

 ペトロが悲鳴を上げた。

「やった!」

 マリエと咲良が嬉しそうに祠をくぐり抜けていった。
 

 匠が「御免よ」と謝って二人に続いた。

「おっす!」最後に裕大が身体をかがめて祠を通り抜けていった。
 

 祠の向こうは、森に囲まれた小さな花畑だった。

 芝生の青、斑入りの葉っぱの緑と白、花びらのピンクと赤、まだ熟していない小さな果実の黄色、いろんな色が幾何学的な文様を描いて、モザイクのように花壇を作り上げていた。
 

 芝生の上で、両手を伸ばしたエーヴァが、気持ちよさそうに寝っ転がっていた。 

 ペトロの案内で、みんなは花畑を散歩した。
 

 花畑の奥には緑の森に囲まれた小さな空間が拡がっていた。

 そこには森の木漏れ日が差し込んで来て、中央では石組みの噴水がきれいな水を空に噴き上げていた。

 みんなは水を口に含んで、渇いたのどを潤した。

「おかしいわね。こんな素敵なところ、ペトロはどうしてあんなに必死で隠したのかしら」

 咲良がそっとマリエに尋ねた。

「ペトロ、きっとまだ何か隠してるわよ」マリエが答えた。 

 どこかから甘い花の香りが漂ってきた。

 小さな黄色い花びらがいっぱい風に乗って飛んできて、噴水の石垣に舞い落ちた。

 石垣の上で花びらが重なって、可愛い妖精に姿を変えた。 

 妖精は石垣にちょんと腰掛けて、足をぶらぶらさせた。

「こんにちは・・」妖精がみんなに呼びかけてきた。

  妖精は誰かに似ていた。

「あっ、あの子、マリエにそっくりだ」

 めざとい匠が、ずばりと指摘した。
 

 妖精は小さなマリエだった。

「黙れ、この野郎!」
 

 ペトロが慌てて、匠に拳を振り上げた。 

 途中で止めて、「ばれちゃったか!」と叫んでしまった。

・・あれっ、これって告白になってしまった・・

  ペトロはもうやけっぱちだ。

・・マリエにだけ分かってくれればよかったのに・・。

 小さな妖精が噴水でコロコロ笑っていた。

 突っ立っているペトロに本物のマリエが駆け寄った。

「こんなに可愛い妖精にしてくれてありがとう」

 マリエがペトロのほっぺたに大きな音を立てて、キスをした。

 ペトロが驚いて目をまん丸にしたので、みんなが大笑いした。
 

 マリエは妖精に近づいて謝った。

「こんにちは、あなたは私のマリエでなくてペトロの心のマリエなのね。こんなところまで勝手に入り込んでごめんなさい」
 

 妖精はにっこりと微笑んだ。

「妖精としての私の役目は終わりました。あとは本当のマリエにお任せしますね」
 

 そう言って妖精は空に舞い上がると、菩提樹の精霊に戻って、古い巨木の黄色い花々の中に姿を消した。
 

 妖精が去ると、みんなは森の中の森で、一休みをした。

 暖かい木漏れ日を浴びながら花畑に寝っ転がって、山ほどお喋りをした。
 

 隠し事がなくなったペトロの心はすっきりと晴れ上がった。

 今日のところは大嫌いなあいつを許してやろうと心に決めた。

 眠気に誘われて、うとうとし始めたペトロの耳に、花に群がる蜂たちの騒がしい羽音と、みんなの楽しそうなお喋りが混じり合って《ぶんぶん、ぶんぶん》と合唱しているように聞こえた。

 心の闇がいつの間にか消え失せて、ペトロはいま、懐かしい故郷・ナパバレーの春の日だまりの中にいた。 

 陽が陰って、少し肌寒くなってきた。

「そろそろ学校に戻ろうか。きっと、ハル先生が心配してるよ」

 ペトロが立ち上がって、みんなに声を掛けた。

「ペトロの世界・ご退場口」と書かれた看板を担いだ双子のピエロが現れ、祠の穴の前に立てかけた。

「本日はお越しいただきましてまことにありがとうございました。またのご来場を心からお待ちしております」 

 双子のピエロがペトロに代わって、深々とお辞儀をした。

 みんなで祠をくぐり抜けると、そこは教室だった。

 ハル先生は教壇のデスクで膨大な計算を続けていた。

 正面の電子ボードには一行の簡単な数式が書かれていた。

 それはペトロが初めて見る数式だった。

 先生はついに宇宙の第一方程式を完成させて、宇宙の第二方程式に取りかかっていた。

 周りが騒々しくなっても、ハル先生は「お帰り、どうだった、ペトロの世界は面白かった?」と顔も上げずに聞くだけだ。

「先生、ただいま!」ペトロがハル先生の顔をのぞき込んだ。

 宇宙の方程式の計算が佳境に入ってしまうと、先生は周りのことがまるで目に入らない。

 そのうちファンタジーヤの郵便配達が、ペトロのマイワールドの鍵を預かるために教室にやってきた。

「明日から、マイ・ワールドの森の中の森の改装に取りかかりますので、しばらく鍵は自分で持っていてもいいでしょうか?」

 ペトロは妖精がいなくなった森の庭園を、どんな風に改修するか計画を練り始めていた。
 

・・森の中には数十カ所にホラーを仕掛けてある。

あれは長い時間を掛けて、練りに練った必殺の仕掛けだ。

次はどうしてもみんなを森の中まで引きずり込みたい。

そうだ、森の中の庭園は、恐怖の森へのエントランス・ゾーンに改装しよう。

はじまりは、優しくみんなをお花畑に誘い込む。

一歩踏み入れたら最後、そこは帰らずの庭園となる。

日が落ちると、花に群がる蝶や蜂たちは地下の薄闇に帰り、昔の幼生の姿に戻って、ぶくぶくの地虫に変身する。

白や、黒や、黄色まだらのでっかい地虫たちが地面からうじゃうじゃと出てきて、みんなをホラーの森へと追い立てる。

匠は逃げ足が早いくせに、どうしてか尺取り虫が苦手で、立ちすくむ。

あいつスマホで電子図書館の昆虫図鑑を見ていて、緑色した尺取り虫が小さな昆虫捕まえて食べる動画にギャッと悲鳴上げてたぞ。

そうだ、でっかい緑色した尺取り虫が大口開けて、うねうねと匠を森に追い詰めることにしよう・・

 匠の慌てる姿を想像して、ペトロはニヤリと笑った。

「鍵は大切にお持ち下さい。改装の結果も忘れずにご報告下さい」
 

 郵便配達の声でペトロはハッと我に返った。

 郵便配達のおじさんは咲良を見つけると、いまからファンタジーアに戻りますが家までお送りしましょうかと声をかけた。

 咲良の家はファンタジーアの中にある。
「お願い、パパ」

 咲良が答えて、慌てて口を塞いだ。

 みんなはしらん振りをしていたが、郵便配達のおじさんが咲良のパパであることぐらい、ペトロもみんなもとうの昔に知っていた。
 

・・だって、ファンタジーアの王様なんていう偉そうな人は一度も学校に現れたことがないんだから、いつでも気楽に顔を覗かせる郵便配達のおじさんが咲良のパパに決まっている・・
 

 咲良はペトロにマイ・ワールドのお礼を言ってから、郵便配達の自転車の後ろに乗せてもらって空に舞い上がり、みんなに手を振って家に帰っていった。 

「ペトロの世界、めっちゃ面白かったぜ。また誘ってくれよ!」

 ペトロより少しだけ背の高い匠がペトロの頭を上から軽く叩く。

「つぎは、匠向けのスペシャル・ヴァージョン考えとくよ」

 ペトロは、ちょっと背伸びをして、匠の頭を軽く叩き返した。

「ペトロ、今日はありがとう。あさっての日曜日にも、みんなでペトロの誕生会に行くからな、よろしくな!」

 生徒会長の裕大がみんなを代表してペトロにお礼の挨拶をしてくれた。

・・僕の誕生会をみんなが楽しみにしてくれてるんだ・・

 ペトロはなんだか友達が十倍に増えてしまったような、ハッピーな気持ちになった。

・・ハル先生が僕の狭い心を十倍に拡げてくれたんだ・・

「ハル先生ありがとう」

 ペトロが小さな声でお礼を言うと、ハル先生はナノコンの手を止めて振り向き、ゆーっくりと唇でことばを描いた。
 

     「LOVE YOU!」 

 ペトロはマリエを家まで送っていった。

 マリエの家は丘の上にある教会だ。

 途中二人でいっぱいお喋りをした。

 教会の入り口で別れ際に、マリエがペトロのほっぺたにまたキスをした。

 迎えに出てきたマリエのママが二人を見て、笑っていた。

  ペトロは今日の出来事を一刻も早くママに報告したくて、家までの距離を一気に駈け抜けた。
 

            《続く》

続きを読んでくださいね。

この世の果ての中学校 2章「リアルの世界は一度逝ったら戻れない(前編)」

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下條 俊隆

下條 俊隆

ペンネーム:筒井俊隆  作品:「消去」(SFマガジン)「相撲喪失」(宝石)他  大阪府出身・兵庫県芦屋市在住  大阪大学工学部入学・法学部卒業  職歴:(株)電通 上席常務執行役員・コンテンツ事業本部長  大阪国際会議場参与 学校法人顧問  プロフィール:学生時代に、筒井俊隆姓でSF小説を書いて小遣いを稼いでいました。 そのあと広告代理店・電通に勤めました。芦屋で阪神大震災に遭い、復興イベント「第一回神戸ルミナリエ」をみんなで立ち上げました。一人のおばあちゃんの「生きててよかった」の一声で、みんなと一緒に抱き合いました。 仕事はワールドサッカーからオリンピック、万博などのコンテンツビジネス。「千と千尋」など映画投資からITベンチャー投資。さいごに人事。まるでカオスな40年間でした。   人生の〆で、終活ブログをスタートしました。雑学とクレージーSF。チェックインしてみてくださいね。

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