ばて気味のニャンコとワンコがたちまち元気になったとんでもない事件を二つご紹介します。

ばて気味のニャンコ「タラ」
「ふん、なんのこっちゃ」
最近、私のニャンコが、猫じゃらしにまるで無関心になりました。
ネズミのしっぽの気持ちになって、ニャンコを誘うのですが、まるで無視されます。
そのくせ、勝手なときだけ、「背中をかいて・・」とすり寄って来ます。
子猫のときは元気に遊んでくれたのに、ニャンコも年を取るとなんだか寝てばっかりです。
食事どきになると、きちんといつもの時間に起きてきて、背中をテーブルの足にこすりつけたりして、「腹減った!」と台所の嫁にアピールしています。
でも食べ終わると、テレビの前ですぐ「ごろん」です。
毛繕いしてそのまま寝てしまいます。
運動不足のおかげでばて気味、中年太りも良いとこです。
病気ではないので心配はしませんが、こちらも張り合いがなくて面白くありません。
おっさんニャンコを元気にさせるいい方法はないものでしょうか?
そんなことを調べ始めたある日、私たち猫メロ夫婦に大事件が起こりました。
母の日!テーブルの上の花束にニャンコ狂乱!トルコキキョウが宙に舞った!

トルコキキョウの花束
母の日に、私の嫁宛てに花束が届きました。
送り主は、私が勤めた会社の女性です。
彼女とは家族ぐるみで付き合っていたので、私が会社を卒業したあとも、私の嫁に母の日になると毎年立派な生花をプレゼントしてくれるのです。
花束は、赤いバラにピンクのカーネーション、それに三色のトルコキキョウでアレンジされていました。
喜んだ嫁は、リビングのテーブルの真ん中にお気に入りの花瓶を置いて、花束をきれいに飾り付けました。
それから私たちは二人で買い物に出かけたのです。
昼前に自宅に帰ってきて、リビングに入り、驚きました。
テーブルの上の花束は無残に飛び散り、花瓶の横に我が家のニャンコ「タラ」がお腹を上にしてひっくり返っていました。
その目は恍惚として、口の先にはトルコキキョウの花弁がくっついています。
テーブルの上には、むしり取られた花びらが散乱しています。
すべてはタラの仕業のようです。
タラの狙いは、バラでも、カーネーションでもなくて、トルコキキョウの花びらだったのです。
とりあえず、いやがるタラをテーブルから下ろして、花を集めて飾り直しました。
トルコキキョウの花を食べたタラは、大丈夫なのでしょうか?
心配になった私は、タラを寝室に押し込めてから、猫の習性とトルコキキョウとの関係を調査することにしました。
ネットで調べて驚きました。
トルコキキョウで猫メロの記事が出ていました。
トルコキキョウに含まれる匂い物質は、マタタビに含まれるアクチニンとかラクトンとか、ニャンコを刺激する物質と同じ成分だったのです。
マタタビは猫に有害ではないので、トルコキキョウを食べたタラも大丈夫・・と一安心しました。
その日からタラがなんだか活発になった気がします。
猫じゃらしにも反応してくれます。
花屋の前を通ると、トルコキキョウを一輪買って、タラにあげようかなと思いますが、中毒になると良くないので止めました。
タラは1年後の母の日を心待ちにしているのかもしれません。
トルコキキョウは彩りも豊かで、アレンジには欠かせない花です。
花束が贈られてきたら、猫メロのお宅では、トルコキキョウが入ってないかどうか、まず調べてください。
もしもトルコキキョウが花束に含まれていたら、必ずニャンコの手の届かないところに飾ってくださいね。
危ないシーン!ワンコが焼いた「くさや」に発情?
ある日、会社の親友が東京出張から帰ってきて、私にお土産をくれました。
それは「くさや」でした。
「くさやなんてものは食べたことがない。新鮮な魚を何でわざわざ腐らして食べるのか訳がわからん」
そう私がいったので、「くさや」が大好物の親友は、わざわざ日本橋の老舗で土産に買って来てくれたのです。
東京の人は、よく「くさや」を食べると言いますが、関西では「くさや」を普通の家庭で食べる習慣が少ないのです。
私も家族も「くさや」を食べた経験がありませんでした。
「くさやの味も知らんとは情けない家族だ、買ってきたから食ってみろ」
親友はくさやを私に手渡して、これは老舗の高級品だから、必ず七輪を使って炭で焼き上げるように、と念を押しました。

くさやの干物
その晩、嫁はどこかから古い七輪と炭を探し出してきて、さっそく台所で「くさや」を焼き始めました。
「ぎゃっ!」
後ろに立って「くさや」が焼き上がる様子を見ていた私は、その匂いに跳び上がりました。
それはとても口に入れるものの匂いではなかったのです。
それは、間違いなく身体から出ていくものの匂いでした。
しかし、わざわざ東京から持ち帰ってくれた親友を思い出した私は、鼻をつまんでくさやのひとかけらを口に入れました。
「ウグッ」
口から吐き出した、あの味を言葉で言い表すことは止めます。
嫁は悲鳴を上げながら、残りのくさやを流し台に放り投げて、台所の窓を開け、煙を外に出しました。
ついでに台所のドアを開けて、外の空気を取り込もうとしました。
外気と共にさっと入ってきたのは愛犬のブー太郎です。
ブーは、昔、飼っていたメスの犬が近所の家に遊びに行ったときに、そこのでかいラプラドールとの間にできてしまったワンコです。
今では立派なオスの成犬です。
ブーは台所に入り込んできて、上がり間口にどんと正座して、こちらを見ながらよだれを垂らしています。
「くさや」の匂いに誘われて来たのでした。
「その臭いのをよこせ!」
その気持ちを理解した私は、一口かじった「くさや」の残りを箸でつまんでブーの口に近づけました。
一口で飲み込んだブーは、正座を崩さず、しっぽを激しく振っています。
「もっとよこせ!」と言っているのです。
台所の流しに嫁が放り投げた、もう一匹の「くさや」を箸につまんで、ブー太郎に近づいたとき、あられもない光景が目に入りました。
正座したブー太郎の後ろ足の間から、屹立した逸物が赤く燃え上がっていました。
「くさや」はワンコのオスとしての感性を根こそぎ燃え上がらせてしまったのです。
私一人ならどうってこと無い光景です。
しかし横には嫁と、後ろには、騒ぎを耳にして自分の部屋から駆けつけてきた娘までいるのです。
ブーの同性としてこの光景はとても恥ずかしいじゃありませんか。
慌てた私は二人の視線からワンコの下半身を隠しました。
2匹目の「くさや」を食べさせたあと、ブー太郎を台所から外に押し出して、ドアを静かに閉めました。
次に換気扇をいっぱいに開いて、何事もなかった振りをしたのです。
翌日会社に出ると、親友がやって来る前にこちらから彼の席にお礼にいきました。
老舗の高級品が我が家の「ブー太郎」に食われてしまった出来事を正直に話すと、彼は吹き出していました。
それ以降、親友はますます「くさや」を好きになったと言っていました。
「くさや」の新たな効用に気がついたからでしょうか。
お宅のワンコがばて気味のときには、一度「くさや」を食べさせて上げてください。
日本橋まで行かなくても、ネットで手に入ります。
炭火手焼き「くさやせんべい」五枚で648円というのまであります。
これならあのものすごい匂いの出る炭火焼きをしないでもすみそうです。
ただし、オスのワンコには、女性のいるところで食べさせるのは、止めた方が良いですよ。
【追記】
この記事の写真、スコテイッシュ・フォールド「タラ」はますます元気です。
「ブー太郎」は、既に亡くなっていますので、写真はラプラドールのモデル犬からよく似た写真を拝借しました。
