この世の果ての中学校  プロローグ「ついにあいつがやって来た」  

22世紀の始め、地球温暖化で変異したウイルスの攻撃から逃れて生き残った人類は、わずか六人の中学生だった。幽体になった両親や、AIの先生に教育されて、過去の世界をかけ抜け、異次元の惑星を冒険して、逞しく成長していく中学生の物語。彼らの戦いの相手は、知的病原体、異形の者、死にきれないアンデッド。最後の敵は宇宙のブラックホールに暮らしている神様たちだった。

ブラックホールは本当にあるの?ホワイトホールって何者? 

「パパ、ブラックホールは本当にあるの? ホワイトホールって何者か教えて」 小学三年生の長男・匠が、パパにいきなり質問をしました。 「ブラックホールは写真も公開されていて本当にあるよ。どんな物質も食べてしまう宇宙の穴だというけど、ホワイトホールはパパも始めて聞いたよ」